結局は自分で乗り越えるしかない。
 自殺した人について、「なぜ全てを捨ててでも生きながらえなかったか。」「自殺するくらいだったら、全て打ち明けて欲しかった。。。」というのは良く聞く言葉だし、私も以前長い間そう思っていた。

でも、その人の事情とか苦しみというのは本人しかわからないんだよな。
事情と言っても、自殺した人が感じたり受けとる切迫感と他人が客観的に見る状況というのは異なるので、本人の受け取り方・感じ方が深刻だったらどうしようもないなぁ。。

自殺した人について、「自ら死を選ぶくらいなら何でもできるはず。」と言う人がいるけど、そうはいかんだろうな。こないだ新幹線内で読んだ週刊誌(週刊ポスト 03/12/05 P97-100)でメガネチェーンの人が、かつての後輩等に邪険にされたりして転職して現在は人間不信から立ち直りつつあるという記事の中に「よく自殺するくらいの勇気があったら何でもできるじゃないかというけれど、そうではなくて、それしかないと思ってしまうんです。自殺しかない。」という内容だったけど、そのとおりだと思う。自殺するくらいなら何でもできるというのは、有る程度心身共に健康で理性の保てる人の考え。もの凄く追いつめられたら、切迫したら、思考まで病的になってしまうんだよ。死以外の他の選択肢なんか考えられなくなってしまうよ。これはそういう経験をしたものでないとわからない。そういう状況から脱したのはもう幸運だったとしか言いようがないとも思える。

催眠療法家の中には、自身のHPで依頼者のことをボロクソに書いていた人もいたが、確かにその人の元々の性格が悪かったり礼儀もなっていない人もいるだろうが、切迫しているがゆえに思考が不自由になって非常識な態度をとってしまう人もいるんじゃないの?。まともに受け取っていて、しかも言い過ぎではないか?と思うこともあったよ。

もう亡くなられてずいぶん経つから言うけど、私のちょっとだけ知り合いで自殺された男の人がいたんだけど、本当に死にたい人って止めようが無いよな。はっきり言って死なせてやるしかない。
だけど、ほんの少しでもとっかかりがあれば、例えば、「本当は死にたくないけど、●●●があるから死にたい。」っていうような場合、その●●●の問題さえ解決すれば生きていたいのだから、「これはもしかしたらなんとかなるかな?」と思う。とっかかりがなくても、なんとかこの世につなぎ止める未練というかひっかけておくものができればなんとかなる、つまり助けられるかもしれない。

今となっては真の理由はわからないのですが、どうやら恋人ができなくて結婚できず寂しい思いをして苦悩していたところ、仕事上での上司とのトラブルがトリガー(きっかけ、引き金)となり失踪→自殺となった。しかし、短い時間しか職場の様子を見ていなかった人には、不本意な仕事をさせられ、しかも上司との軋轢が原因だったと思っているかもしれない。私は先ほどの記述どおりに考えていた。

しかし、口やかましく、わめちきらし、年甲斐もなく「私ははたちの女の子としか結婚しない。」と言っていては誰も寄ってこないに決まっている。(「私だってそうしたい」:B−WATTY談)
本人も口先だけそういっていたと思われるのだが、まず日頃の態度を改めなくてはいけないと思うのだが、そして本人もうすうす自分の態度を正さなくてはいけないとわかっていたと思うのだが、どうにも日頃の口やかましく、わめきちらす態度をとうとう直せなかったんだよな。

彼にはとっかかりなかったよな。私よりも年上だったし。

で、今回も前振りがかなり長かったけど、心理療法で改善・治療を目指すには、絶対に本人の心構えが大事だと言われるね。
人間には自然治癒能力が備わっているというけど、交通事故等で骨折したり内臓が破裂すれば、自然治癒能力もへったくれもなく、ドクドク流れる血液を止めなくてはならないので手術や投薬等で自然治癒能力の働く範囲まで体を修復してやらなくてはならないよね。

心理療法だと、本人の自然治癒能力に頼る比率はもっと高いんじゃない?
催眠誘導しても、悩みというのはなかなか解決しない。
心の中にだけ原因があるものならなんとかなるのかもしれないが・・・・
夢だけみていても、いつか覚めるし、また現実の壁が待っている。
貧乏は解決できないし、恋人もお膳立てしてもやれない。

結局は自分の行動で変えていくしかないんだよ。

私も悩み相談とかちょっとだけしたことあったけど、あれは楽だよな。
相談だけならな・・・・。それでも、本当に役に立ったのかどうか・・・・

メニューに戻る