読書感想:林貞年先生の「催眠術のかけ方」
東京に所用があり東京駅に降り立った。一番近くの書店でそこそこの品揃えがある大丸6F・三省堂書店にてこの本を獲得した。五冊ほど積んであった。獲得したという書き方はおおげさだったか。購入した。

その途中、足裏マッサージの店が同じフロアにあった。
「ドイツ式」と看板にあったので、思わず受付の女性に尋ねた。
「ドイツ式ってどんな特徴があるのですか?」
でも、足裏マッサージがドイツ式という訳でなく、その他の足のメンテナンス(?)がドイツ式だそうだ。まあ、機会があれば具体的にどういうものか日を改めて詳しく聞いてみよう。

今日はそんなことより、まずこれをホテルで読むのだ。
えっ。カバーしてあるから、どんな本かわからないって!?
本当に、その本を購入したか怪しいものとな?
もしかしたら、破廉恥な本をカバーで隠しているのだと思っているのか?

よろすぃ。そこまでおっしゃるならカバーをはぐってしんぜよう。ふふふ。
ほうら。確かに「催眠術のかけ方」(著者:林貞年)だろう。

先生の掲示板では、読み終わった後ホロリと涙を流す女性の告白(この表現も大げさだが)の書き込みがあった。うーむ。涙を誘う技術教本というのは私はほとんど聞いたことが無いので、ぜひ、その魅力を堪能させてもらうことにしよう。

さあ、私も一読して泣こう。泣きまくろう。
いたるところで受け取ったテイッシュをかき集めて涙をぬぐうために用意しておこう。
もしかしたら、テイッシュだけでは足りないかも。
ということでタオルも用意した。

これでよし。

感激しすぎて、涙がかれることなく流れても、タオルをかぶって寝てしまえばよい。

では、じっくりと読ませていただくとするか。。
ここからが本論 それで読んでみた感想なのですが、結局私は涙を流すことはなかったのよ。でも、読んで涙を流す人の気持ちは理解できるような気がした。
極僅かの校正漏れ(2刷では直されると思う)を除いては、簡潔にテクニックがまとめられているし、セックスへの応用にも触れており、そして、療法についての体験談を通してどういうところに着目すべきか示されている。
正直、こんなに上手く構成されているとは思わなかった。
なかなかの良書であろう。
「初心者からプロまで」という触れ込みだが、初心者がこの本を読んでいきなりというのはつらいだろう。他の図解入り教本を何冊か読んだ後に読むか、実際にどこかの講習を受けた後に読むといい。逆にこの本を読んだ後に他の詳しい本を読んでも良い。
基本的なことを整理するには大いに役立つだろう。

あとがきに「私は過言はせず・・・・・」と書いてありますが、これなかなかできないことなんですよね。HPでも書籍に書くにしても、意識するしないに関わらず、自分の演技性を発揮してしまいがちになります。人に見られているとなんかそのことが念頭にあると、それなりの表現を使ったりしますよね。現在、私が書いている文章を読んでもなんとなくわかるでしょ。

書店で積まれているのを見て、なんか自分が出版したかのように嬉しく感じたよ。何でかわからないけど。山の手線の電車の車窓から外を見たとき、ほんの少し胸が熱くなる気がした。

もう少し詳しく感想書いてみる。
(03/07/28-30)