実は自分の壁はもうわかっているんだけど
 なつかしのえでぃーさんから掲示板の書き込みがあったので、大奮発で自分の恥をさらすことにする。
私は彼に「先生」と言われる程の地位と実力は全く持っていないのである。
そりゃあ、他人から「先生」付けされたり、「検査員」とか「研究員」の肩書きをもっていたこともある。

だが、自分の実力とか望むべく環境にあるかどうかは自分が一番よく分かる。
自分の脳内だけで、自信満々になったり、不遜になったりできる人もいるけれど。

何も謙遜して言っている訳でなく、本当に実力無い。
実力を鍛えられる環境を持てなかったということも大きいと思うが、窮屈なところに一刻も居たくないというのも原因だろう。

腰が硬化する体質もあったし、高校時代は全くといっていいほど楽しいことはなかったので、青春時代というものはなかったようなものだった。楽しくない生活を過ごすと、勉強する意欲まで減ってくる。いろいろな阻害要因があって結局、私は意図していた進路へいくことができなかったのである。

よく愚かな教師が、進路指導で生徒に楽しみにしている部活動を辞めさせて、味気ない受験生活の唯一の憩いである、その生きる張り合いまで奪ってしまい、結局は学力を低下させてしまうようなケースもあるという。

人生というものはわからないもので、修士・博士までなって、大会社に就職したものの、内部の権力闘争のとばっちりや突然の理不尽な人事異動で研究者の立場を追われてしまい、不本意な部署(資料整理室とか営業、人事の採用部門)になってしまう人もいるらしい。本人の実力とは関係なしにね。せっかく成果を出しても手柄を横取りされて、嫌気がさしてやめることもある。
人間社会というものは一筋縄では到底いかないもので、さまざまな欲望や感情がいりみだれて、不幸にもその渦に巻きこまれて不幸にたたき落とされてしまう人もいる。こんなことから類推しても戦争だってそう簡単になくならないと思う。「互いに愛し合いましょう。」「平和。平和。」とどんなに叫んでも、戦争が始まる時は始まる。

スポーツの世界を外から見ていて、ちょっとした爽快感があるのは、肉体の躍動感もあるけど、実力勝負で結果がごまかし無くその場で出るというのも一つの理由だろう。現実の人間社会というものは、実力や個性がそのまま発揮して結果が出せる世界ではないからね。それもひとつの非日常性だろう。
(でも、そのスポーツの世界でも、監督に気に入られずに、ベンチ入りさせてもらえないとか起用されずに飼い殺しという場合もあるというからね。それに超人気チームに在籍して活躍しないと世間にほとんど評価されないとある種の差別的いじめもあるし、日本の野球選手が大リーグにあこがれるのもそういう環境のせいもあるんじゃないの??)

逆に、実力勝負では困る人もいるんだよね。それが自らの存在価値、生存権(賃金・地位)を脅かされる場合は特にね。それが本当に切迫した状態まで追いつめられたら、ほとんどの人はそれを守るため、手段を絶対に選ばないと思う。守るべき家族なんかいたら、あなただったらどうする??
私も実力勝負では困る類の能力である。だから、せめて決まり切ったルーチン(routine)の仕事でいいから、直接、自らが取り組みたい対象に少しでも触れる・携わる仕事をさせてくれと譲歩し要望している訳である。

こういう事例をあげると、なぜ戦争が無意味な呪文を唱えただけでなくなったりしないか、なぜ催眠商法とかマスコミとか淫祠邪教が不安を煽るような文章や文句を並べるのか?おぼろげながらわかってこないかい??

人間について語る時、よく性善説とか性悪説という風に言うけど、あれは人間が神性と獣性が同居する存在しかも健康な時に限る)と認識して、神性指向性とか獣性指向性、性獣性とかそういう用語にした方がいいと私が思うこともあるんだ。

私は、もう不本意な学問をダラダラと続けるのは嫌で、しかも余分な金はなかったから、修士・博士なんてとんでもないから即就職した。それでも、私よりもはるかに優秀な多くの人達がとっくの昔にいろいろな研究所・検査所を追われてしまった、去ってしまった現在でも、なんとか実験機器や検査機器をかろうじて触っていられるのである。しかし、それももうあとわずかだと思う。
新しい職場で、検査機器や製造機器、各施設を朝早くからつぶさに眺めていたら、実験台の引き出しを一つ一つ開けていってもカラカラの空っ欠。何もない。機器の古さ・老朽さ加減を見て、「これじゃ研究所というより博物館だな。。。」と思わず苦笑いしてしまった。この無力感はなんと表現したらいいのか。。。

国とか有名大学とかの最先端を走っている研究所は別なんだろうけど、地方大学とか中小の企業も、研究所の博物館化が進んでいると聞く。

こういうことから考えても、やっぱり有る程度名の知れた人気有る大学とか学部行くべきだね。

いや、でも、そんな外から見て一流のところに行っても全然ダメなケースも枚挙に暇(いとま)がない。
本人がかなりの努力家で頭も良くセンスもあって、当然総合的に実力あるにもかかわらず。。。
さらに人間性が良くてもだ。
人生はほんとにわからんし、怖いよ。自分だけは大丈夫だなんて過信せず、事前調査は絶対に怠るなよ!!
高校・大学入試でも入社でも研究所行きでも何でもだ。怪しい宗教団体とか変な療法へ行くくらいのつもりで調べるんだ。

文系だと研究費は本代、資料代、交通費、調査費ぐらいで、あとは本人のセンスでカバーできるだろうけど、理系はそういう訳に行かないからね。ちょっとしたデジタル温度計でも2万円、酸化還元電位計で最も安いものでも10万近くする。

もういいよ。有る程度、操作技術習得したら、もう研究員なんてどうでもいいんだ。
出世とか他人に権力をふるうことは全然できなくていいから、もっと精神的に楽に過ごしたいと思う。
私がある種の人間嫌いなのは、こういうことも一因なのである。

(ここで一旦切る。続きとか文の修正はまだまだ続ける)
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(03/04/04-05)

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