事実は事実として認めることの難しさ(プロ野球団「巨人」について)
2.2リーグを堅持すべきか?

1リーグになれば、野球人気が一時は下げ止まると思われる。
長いこと人気を博してきたプロスポーツ(フェアなスポーツだったか?というと大いに疑問だが)であったのはやはり大きな財産である。
しかし、1リーグになってしまえば、選手の活躍の場も狭まる。
1リーグ10球団、理想を言えば8球団という発言もある。

1リーグになれば、常に全国ネットのテレビ放映がある巨人と対戦でき、他球団全て全国にアピールできる。
しかし、巨人にとって本当に近鉄バフアローズが無くなっていいのだろうか?
オフシーズンでも巨人近鉄間で選手のトレードは結構あったと思うのだが、巨人がロケットスタートどころか序盤戦で豪快につまづいた場合に、助っ人外国人選手と共に、泥縄式緊急補強に欠かせないトレード期限内の戦力補充基地である近鉄が無くなってしまうことは、シーズンが始まってしまってから、不要な戦力を捨てて、常に優勝を義務づけられている?巨人に必要な戦力を補充できる国内の要所を失ってしまうのである。

まあ、今やホークスからも小久保選手を無償で取れるし、金さえ積めばタフィ・ローズ選手も取れるし、巨人への緊急戦力補給基地として近鉄の役目は終わったのかもしれないけど。。。
シーズン序盤戦でつまづいた場合、特に日本テレビ系列で顕著だったのだが、「巨人が大変だ」とまるで日本に大災害でもおこったかのように朝のスポーツコーナーで大騒ぎだったし、シーズン終盤戦で首位チームにかなり差をつけられていて優勝の望みはほとんど無いのに、「メイクミラクル再び」と願うかのように、各テレビ局が「さあ、もう負けられない巨人!!」と何かにとりつかれたかのように唱えていたのを思い出す。もう負けられないはずなのに、負け続けていたのには笑った。「もう負けられなかった」はずなのに巨人が負けてしまった次の日のナイター中継でも、「もう負けられない」と再びアナウンサーが言っていて、思わず苦笑してしまい、「本当はいったいどこまで負けられるのですか?」と問わずにいられない気持ちになった。
既に野球中継をあまり見ていなかったのに、こんなに印象に残っているくらいだ。

2リーグを堅持して、巨人が2チームあればセ・パどちらかで優勝を狙えるので巨人が優勝できない"一大事"リスクを分散・軽減できるし、高額年俸選手の飼い殺しを有る程度軽減できる。巨人が2チームある時点で、スポーツにおいて勝ち負けを競う際のフェアな環境はより一層失われてしまうのだが、よく考えてみれば、元々日本プロ野球は巨人を座長とした芝居興行の側面もあるのだから大した問題ではあるまいという気もする。極論かもしれないが(このコーナーは書き殴り暴論コーナーだから、まあいいか。。)パ・リーグは日本シリーズの対戦相手を決め、親会社の宣伝媒体や社長さんの男芸者を抱えるという見栄のためにあるようなものだったから。

しかし、ひとつの会社が2チームを持つことをなんとか合法化できないものだろうか。。。。
合法化なんておおげさなこと言わなくても、野球協約やルール変更すればいいだけの話だが。

そこで、あることを思いついた。だんだんむちゃくちゃなことを書いていく予感がするが気にしない。

セ・パ両リーグをまたがって連合チームで戦うこと(テニスに例えればダブルスみたいなもの)にしたらどうだろうか?

新セ・リーグ 新パ・リーグ
  • 巨人A(Supported by 巨人B)
  • 阪神(同盟チーム:大阪新球団)
  • 中日(同盟チーム:北海道日本ハム)
  • 広島(同盟チーム:福岡ダイエー)
  • 横浜(同盟チーム:西武)
  • ヤクルト(同盟チーム:千葉ロッテ)
  • 巨人B(Supported by 巨人A)
  • 西武(同盟チーム:横浜)
  • 北海道日本ハム(同盟チーム:中日)
  • 大阪新球団(同盟チーム:阪神)
  • 福岡ダイエー(同盟チーム:広島)
  • 千葉ロッテ(同盟チーム:ヤクルト)
上記表はあくまで例だが。

阪神は本当は巨人と同盟を結びたいだろうが、巨人は2チームあるのでそれはできない(笑)。
そして、同盟チーム同士は選手の貸し借りを、選手の所属を変更しないままシーズン中でもできるようにすればいい。全くの無制限にという訳にはいかないので以下のようにすればどうだろう。
  1. チーム同盟は別に結ばなくても良い(シーズン中の選手の貸し借りはできなくなる)
  2. シーズンが開始したばかりの4,5月は貸借選手は5人までに制限する
  3. シーズン終盤の8,9月は無制限(自分のチームは優勝の見込みないけど、せめて同盟チームは優勝を目指すことが可能なケースがあるかもしれない)

こうすれば、巨人は、原巨人と江川巨人の両立ができる。王監督という選択もあるかもしれない。
これでは、もう野球ではないではないか!!と言われても、まあ仕方ない。別競技のつもりで見ていただくしかあるまい。

プレイ・オフというか、ポスト・シーズンにおける日本一はどのように決めるかについてだが、それはまた後日。

ここまで(04/07/03)

以下書きたかったことは。


3.球界トップや有識者は矛盾に気づくだけでなくはっきりと認識して自分で立て直す能力はなかったのか?
4.「セ・リーグでなければ記録の価値は無い」とほざいた選手(巨人のN選手)がいたらしいが、片や人気球団でヒット打つだけで日本全国で賞賛され、片やファインプレイしても、日本で気づいてくれるのは球場に見に来てくれているわずかな人だけ。。。
これこそ、差別だし、いじめでないのか?
AC(広告機構)のテレビ広告でいくら訴えても、無駄。


5.そもそも、プロ野球興業は、今までスポーツとしての公平さを保つ努力をしていたのか?そして、公平なスポーツであったのか?
チーム同士はルールに従ってプレイしていても、巨人を主役とした舞台みたいなものでなかったか?

たまたまTVを見ていたら、マーティ・キーナートさんやセルジオ越後氏がさまざまな改革案を提示していたが、何かピント外れのような気がする。肝心なことに気づいていないかもしれない。
マーティ・キーナート・・・大リーグ機構方式(放送権料・選手のグッズ一括管理)
セルジオ越後・・・一部リーグ(8チーム程度)と二部リーグに分けて、入れ替え戦を行う
何に気がついていないか、というと、それは、
1.日本プロ野球は純然たるプロスポーツなのか!?ということ
2.一極集中が大好きな日本で、選手への好待遇を維持したままフランチャイズ制でペイするのか?

「何をいう!!ルールに則って選手達は懸命にプレイして、それぞれの球団は本拠地となる球場があり、そこでの入場料や放映権料を自分のところの収入にしているではないか?立派なプロスポーツではないか!!」とおっしゃられるかもしれない。

いや、そういう表面的なことでなくて、根幹となるものだな。どう表現して良いのか私の頭脳では難しいのだけれど。。。
民主主義国家や共存共栄をめざした社会主義国家が、意に反していつのまにか独裁国家や利権を独占する官僚支配国家になってしまう例はいくらでもあるが、それらの萌芽が生まれても制御や対策も打てず、ずるずると病膏肓に入る段階まで来てしまうことがある。
今回の事態・騒動も、球界構造改革のように見る人もいるらしいが、結局は読売のむき出しの欲望(新聞拡販のための宣伝媒体、球団人気による様々な利益・恩恵を拡大しようとする意志)を制御できずに、とうとう矛盾を解消できないようになってここで一気に噴出したような気がする。

むしろ、現場の選手達が一生懸命プレイすればするほど、オムライスのように、スポーツとかけ離れた現状を、ベールで覆ってしまっていたのではなかろうか?

フェアなプロスポーツでなかったものを、フェアなプロスポーツと勘違いしていると、病名や原因を間違うようなもので、解決への治療法や処方箋を間違うことになる。
実は、WWEプロレスのように筋書きこそないがスポーツエンターテイメントだったりして。。
たまにプロ野球優勝決定試合をテレビで見ようとしたらどの放送局も放送していなくて、バカの一つ覚えみたいに(優勝の見込みがとっくに無くなっていた気の毒な)巨人の試合しかやってなくて閉口したシーズンが何度もあったが、日本でやっているのは、実はプロ野球のペナントレースの中継ではないと暗に示しているようなものだ。つまり、巨人劇場
韓国と台湾とアジアシリーズ開催というアイデアを言う人もいるが、国際試合をするのは別に構わないし推奨されてもいいだろう。ただし、リーグに取り込むのは、レベルの違いや経済的問題、そして'02サッカー・ワールドカップにおける韓国の日本に対する難癖を思い出すと絶対に止めたほうが良い。
韓国は、反日的行為や日本が困ることなら熱心に何でもやるからな。個々人は知らんが民族としてまとまったら。


6.強者や悪い奴を倒すカタルシスを得る喜びを巨人戦で得ようと思うアンチ巨人についてだが、巨人やプロレスの悪役なんて、今の時代、北朝鮮や、そのタッグパートナーの韓国や中共に比較したら、迫力も憎悪の対象としても比較の対照にもなりはしない。


最近は、「巨人?勝手に優勝すれば?」というくらいの関心しかないな。。
ほんのちょい前ぐらいは、巨人偏重の審判の裁定に憤っていたものだが、最近は話題になっても、ああそうなんか、と思う程度だな。今日もなんか、守備妨害で阪神のランナーがアウトになったらしいが(テレビ、たまたまついていた。04/06/19)、もうどうでもいい感じだな。今のプロレスに対する感じと同じ。サッカーやK−1だってほとんど見ていないけど、まだプロスポーツとしては認識できる。(K-1に関してはプロスポーツとして許容できる。)

はっきり言って、巨人は自由競争とやらに勝ったんだよ。アンチ巨人にも勝った。
(私は最初巨人ファンで、そのうちライオンズファンに転向。ほんの前までプロ野球全体の行き先を気にかけていたが、今はどうでもよくなった。)
日本の野球で本気で巨人に勝てるとは思う人はどんどん減っているということだ。今までは巨人は手加減してくれていたんだ。巨人が親会社の総力をあげて本気で勝ちにきたらどんなチームも叶わないことを知ってしまったよ。今までの伝統の一戦や因縁の一戦というのもスポーツの範疇では名勝負であっても、企業の総力戦としては茶番に過ぎなかった。今になってみれば、一時でも「巨人が打倒された」と夢中になっていたのがバカみたいに思える。私だって、プロ野球選手だったら巨人に入って高額所得と満員の観衆(今はかげりをみせているらしいが)の前でプレイすることを望むだろう。実際のフィールドではまだまだ他球団が勝つこともあろうが、事実上巨人は日本プロ野球において勝った。
さて、巨人は日本プロ野球戦争の戦勝によってこれから何が得られるのだろうか。。。そのほうが楽しみである。
阪神の久万オーナーがジョーク交じりで「自分とこのことだけを考えるんやったら、極端な話(プロ野球は)ウチと巨人だけでもいいんですよ」と言ったらしいが、良く日本のプロ野球というものを理解していると思う。

確かに巨人と阪神だけでスポーツとしてプロ野球興業が成り立っていくとは思わないが、巨人あっての阪神であり、阪神タイガースが対東京としてのシンボルであっても本気で球界の盟主・常勝阪神を目指すことはできないということだ。あくまで巨人という主人公に対する最高のライバルという位置づけでしかないということが端的に示された発言だろう。

「巨人を打倒した。」と言っても一過性のもので終わるべきで、本当に巨人が阪神より相対的に弱くなって人気が無くなってしまうのを望んでいるわけではない。

まあかつての女子プロレスと一緒だな。
リング上ではいがみあっていても、控え室では仲の良かったクラッシュギャルズと極悪同盟(ダンプ松本等)みたいな(これは雑誌で見た内容なので厳密には真偽は不明だが)。
だから、星野さんが'03セ・リーグ優勝後も、積極的に常勝阪神をつくっていこうと努力しても阪神のフロントから全面的協力を得られなかったと聞いているが、それは無理もないという気がする。
今のプロレスが私が面白く感じられないのは、選手が観客が「ショー」として認識しているのに甘えてしまって真剣身が感じられないから。闘いを見ているという気がしない。言い過ぎかもしれないが、ドラマを見ているのにNG大賞を見ているような気がする。あれなら、アクション映画見ているほうが感情移入できる。K−1も最近は演出が過度になっていないか。。。K−1は大晦日だけしかしっかりと見ていないが、ボブ・サップに負けた曙がいつのまにか曙軍団とやらを率いていたのは、いったい何なんだろうか?プロ野球もあぶないぞ。。。
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結論部分だけ先に書いた。

(04/07/03)