'80年代新日本プロレスについて回想中。
体調不良や多忙のため続きを書いていなかったが、ようやく時間がとれたので書き殴っていこう。

以下、私の綴る文章には、妄想や偏見があることをご了承ください。

何から書けばいいかな。。。
私が好きだったスポーツ観戦の一つに、'80年代新日本プロレスがある。
今や、プロレスと言えば「八百長」と敢えて言う必要もないくらい人気も低下し、完全にショーと認知されている状態である。プロの格闘技を見たければ、今の格闘技ファンはK−1とかプライドを見るだろう。最初、K−1が世の中に出てきた時は私も少し見ていたのだけど、すぐ飽きてしまって見なくなった。プライドも膠着状態が多くてつまらなかった。

危険過ぎる闘いを防ぐために有る程度のルールを設けて戦えば、ああいう感じの闘いになるんだろうな、と予想していたけれど、豪快なKOシーンを除いては、おもしろいと思わなかった。
という訳で、年末特番などのTV放送をザッピングしながら見ている程度しか総合格闘技は見ていない。

今のプロレスは緊張感や選手のキャラクターが、K−1やプライドよりもっと貧弱でもっとつまらないと思う。ちょっと前(いつだったか忘れたけど)、少しだけ見たけど新日本が酷い。ノア中継は深夜なので録画して見てすぐ消したけど、まだ迫力があるかな。
いずれにしても、もう一回テレビですら見たいと思わない。まして自発的に会場に行って観戦することは現時点では考えられない。

大体、日本ではスポーツの王様とも言うべき存在だった、プロ野球(もっと的確に書くなら、巨人軍様のプロ野球"劇"闘中継)ですら、もう見たくない。

'80年代新日本プロレスだが、あれは面白かった。
何と言っても、佐山サトル氏の初代タイガーマスクの華麗な空中殺法が素晴らしい。
対戦相手も、ハードな受けとダイナミックな技を持つダイナマイト・キッドの他に、小林邦明、ブラックタイガー、寺西勇、グラン浜田と素晴らしいライバル選手も揃っていた。

そして、アントニオ猪木。最初は前ページで記したヒーロー劇に痺れたが、次第に彼の破天荒、無法、無軌道、狂人的な虚実入り交じりの言動、"他人を心身共に傷つけるプロレス"に面白さを見いだしていた。
テレビや雑誌で楽しむ私の様な無責任・無関係な立場なら、猪木選手のリング内・外の言動は楽しめたのだが、坂口征二氏や藤波辰巳(当時)氏など、実際に猪木選手とつきあいがあり、振り回されていた人達はえらい目に遭ったかもしれないな。
第一次U.W.F.設立騒動では前田選手やラッシャー木村選手、そして、当時の浦田社長とか社員達も。
世間に誠実な印象を持たれている感の、故・ジャイアント馬場選手の悪い噂も聞いているけど(それを示す端的な一フレーズ:「金に汚い馬場、金にルーズな猪木」等)、それらが本当の事なのか、それどころか、私にはどうでもいいことだから本当の事を知りたいとも思わない。そのような裏事情情報も含めて楽しめるのが、日本のプロレスの特徴だったかもね。

私も信頼できるおつきあいをする方を選べといわれたなら、猪木さんよりは契約を絶対守ると評判だった馬場さんを選んだだろうね。

先に、当時は二団体しか無かったので、伏線として全日本プロレスについても書いておくか。

故・ジャイアント馬場の試合は、ビッグマッチ(世間で注目の大きい試合)だと32文ロケット砲(両足のドロップキック)を出したり、力の入ったチョップを繰り出してハッスルしていたのだが、普段は当時の子供達にも「パバチョップ」と揶揄される、スローモーで"効いているのか効いていないのかわからない"チョップや、相手から当たってくれるようにしか見えない16文キック(本当は真後ろに倒れなければならないのに、相手が横に倒れていく等)に代表されるように、私にとっては休息時間に笑うために見る試合だった。

馬場さんの最初で最後の異種格闘技試合である、ラジャ・ライオン戦が最も笑ったが、この試合もスローモーな回し蹴りをしたライオンが自分で滑って転んだりして、どう見ても"パキスタンの空手家"とは思えない動きが馬場さんのスローモーな動きと妙にマッチして面白かった。

この試合より、その前週の日本テレビの中継でラジャ・ライオンがキックミットを持ったパートナーと共にリングに上がり、デモンストレーション行ったのだが、実は試合よりこっちの方が面白かった。身長も馬場より高いけど、動きも馬場よりのろい(スローモー)のだ。
どう見ても、コミックショーとしか思えなかったのだが。。

デモが終わった後、ライオンは変なステップを踏みながら「ハバァ。カモォォーン。」と手招きして、
馬場さんを挑発していた。
実況は「ラジャ・ライオン、戦慄のデモンストーレーション!!」などとたわけた事を言っていた。

元・横綱の輪島大士氏が、年寄株担保事件で角界を追われて、再起のため全日本プロレス入りし、その国内デビュー戦の時(石川県)で行われ、対戦相手は悪役のタイガー・ジェット・シン選手だったのだが、家族全員で試合を見ていた。

その際、実況が「輪島の国内デビュー戦。こともあろうに、相手は、あの狂虎タイガー・ジェット・シン。なんという運命のいたずらでしょうか!!」(注:一言一句は正確には覚えていない)

母が「自分達で試合組んでおいて、何が運命のいたずらかね。」と言って、笑った思い出がある。相撲時代の輪島ファンは「こんな姿、見たくなかった。」と言っていた。

実況も含めて笑えた。全日本プロレス(当時)は。

(本日はここまで 06/02/04)
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