心身ともに無理のない方法を、ルートを探れ | ||||
以前、どこかに「あなたは空を飛べるようになる」と暗示しても、その人が元々空を飛ぶ能力が備わっていない限り、もしくは催眠誘導者が超能力者でない限り(人を空に飛ばせてしまう能力のある人:そんな人がいたら私は絶対に弟子にしてもらうことにしよう)、そんなことは不可能だと書きました。
禁止暗示により、一時的に「手が離れなくなる」「椅子から立ち上がれなくなる」「腕が曲がらなくなる」という暗示については、これらの行為は自分の意志または無意識でほぼ100%自由にできる範囲にありますので催眠の領域です。 「たばこがやめられる」「ごはんが欲しくなくなる」という類の健康・生命維持・エネルギー補給に関する場合は、その人の体とも相談してみなければなりません。中毒・食欲に関わる場合は体についての配慮が必要ですから、当然基本的な生理学の知識も有る程度は必要となります。 またやめる意志が元々無い人間には、こんな暗示は意味がありません。 だから、ここで暗示の内容を工夫して、「たばこがまずく感じられる」「2膳以上食べるとごはんがまずく感じられる」という暗示にしたりします。エネルギー補給は絶対必要ですから、一切禁止という不適切な暗示はいけませんし、暗示効果自体も決して長続きしません。本能に理性をもって真っ向から逆らおうなどと不遜なことを考えてはいけません。 そして、以上の様な「まずい」という否定的感覚のみで暗示するというのも実は好ましくはない。結局は抑えつけているのであります。身体は"飯はうまい"ということ身にしみて知っているからね。 もっとポジティブで健康的な暗示はないだろうか? すると、もっといい暗示があることに気がついてきます。 それは割愛。(誰かの書籍に書いてあるから・・・。ここは他の先生に教えてもらわなくてもわかったけどね。) ただ、目的のベクトルの方向を明確にするため、始点(嫌な事態)と終点(好ましい事態、目標)をはっきりさせるというのは絶妙なやりかただと思うけど。 暗示はわかりやすく、なるべく感覚や感情と結びつけて行う。 人間の自然な感情や生理的なしくみにできるだけ矛盾しない・逆らわない暗示にすることが長続きする秘訣。(本当は矛盾しては絶対いけないのだが、どうしてもということもあるから・・・) 到底できもしないようなことを暗示しても意味はない。そして、わがままに育てられて甘えのひどい人、ひどく我を通す人は、目標を定めてそこに向かって行動する意志の力が元々弱いので、それらに矛盾しない・無理のない暗示と言ってもかなり限られてしまうので、催眠を用いた目標達成にはちと、いや大いに厳しいことになる。つまり、普段の教育・生活がBASICな力・土台づくりに直結し、こういうことにおいても大切な要素ということになる。 それに関連して、ちと脱線する。 ちょっと前、2代目引田天功(プリンセステンコー)が初代引田天功に殺されそうになったという記事を、プリンセステンコーの告白というカタチでネット(zakzak)や週刊誌にて見たことがありますが、その際「火の中にとびこみたくなる」という暗示をしたそうですが、文字通りそんな暗示をしたとしたら初代引田天功には幻滅するなぁ。その浅ましい心根に対して、というのでなく浅はかさな暗示に対してですが。 火が危ないとか熱いというのは生来人が熟知してることだから、そんな暗示効果無いと気が付きそうなものだけど。"お前は死ね"と言っているのと変わらないから。もっと工夫した暗示にしているんじゃないのかなぁ。この話自体、本当かな?と疑りたくなる。。。 この暗示について
こんな暗示は魔法使いか念力主義者のいうセリフです。もしくは詐欺師の。 ここまで辛辣な書き方をしないならば、"自信を持たせてあげる"とか"慰めている"ような暗示になるのではないでしょうか? 占い師の先生も書籍に以下のようなことを簡単に著していておりました(神様にお願いしても、その願いを叶えて実現してくれるのは人間社会である等の文章)が、私がもっと厳密に書くならば、どんなに意志力が強靱で、無意識の持つ可能性が大きくとも、その思いを行動をおこして実現するのは、その人の肉体であり、その人の自由にできる力(社会的地位・権力・所有物等)なのであるから、それらが貧弱であれば、その分暗示した内容が実現する可能性は低下します。
以上のことなどから、暗示の内容が暗示を与えられる人の意識・無意識以外の要因に多く関わるような場合(肉体・環境など)は、そのようなことも考慮に入れておかなくてはなりません。 だから、催眠にかかってばかりいたらバカになるというのは、催眠に頼りすぎて基本的素養獲得の時間・機会を損っていることを指しているのであり、そんな暇があったら、真面目に勉強したり身体を鍛える時間に回すべきだということになる。もちろん、人間関係に悩むなら実際に行動に移してみるべきということ。自戒を込めてここに書く。 ただ、勉強・鍛錬・運動・行動するのに自信や勇気が持てない、踏み切れない、意志が弱く続かない、集中力が出ないというならば、催眠を補助として使うのはそれとは別の話であります。考えてみるべきでしょう。ただ、栄養不足や不規則な生活・代謝異常などによって、自分の力を生かし切れない・行動に必要な意志力を保てないという可能性もあることは頭のどこかに留めておくべきだろう。
以前、学校でいじめられている子供を催眠誘導でなんとかできないか?という相談を受けたこともずいぶん前にありましたが、これも相談を受けた時点では何とも言えません。 私はプロでなく趣味で関わっていただけであり、考えるまでもなく非常に荷が重い相談事だったので、単なる一個人としての悩み相談と割り切ってこの話をうかがいましたが、本人の性格やふるまいが変化すれば、周囲の子供達に対する印象が変わり、いじめはなくなる可能性はあります。(性格を変えるということが本当に可能なのか?私は疑問なのですが、元々ある消極性を出さないようにして積極性を表現できるようにしたというものではないか?と個人的には思っている。いろんな資質を人間は持っていると思う) その子自体はとても良い子で問題が無いのに、最近は社会性の乏しいおかしな先生達が世間に跋扈していたり、教育が荒廃して久しいので(教育に必要なバックボーンが消失しているためと思われるが)、理不尽にいじめられるケースもあってなかなか判断が難しいです。 そういうケースなら、転校(子供の生活環境の変化)が解決の1つの早道でしょう。 でも、どこに移ってもその子がいじめられたり、パシリ(使いぱしり)にされる場合は、いくらその子がいい子であると親が主張しても、どこでもいじめられるというのは本人に問題・有と言わざるを得ません。脱線ぎみなので一部ここに回す その子自体に社会性に欠ける面や周囲の人に嫌われる何かがあるとまず考えるのが自然。 それらを矯正していかなくてはならない。一番やっかいなのはその原因が生理的なものである場合ですが。 もしかしたら、その子が生きている時代や環境が違えば、「いい少年だ。」と言われるのかもしれません。時代や社会が悪い場合もあるかもしれませんが、例えそうだったとしても、その時代や環境でその子が生きていくしかないのであれば、それらに適応した社会性を身につけるしか無いではありませんか!! かなり本題とずれてしまいましたが、恋愛関係に悩む場合もたくさん要因があって、自分が好意を寄せている異性の方が興味・関心を持ったり憧れる魅力を獲得するのが一番最善なのですが、それとても言うのはたやすいが、実際にできるかと考えると、はて?どうしたものか?ということになりがちです。 これ以上書くのは私がつらいので、ご自分で体験して生きる力の栄養にしてもらいたい。 とにかく、病気や症状の治療・改善にしろ、悩み解決にしろ、あらゆる要因をチェツクし、自分だけでは無理なら自分が信頼できる人達にも手伝ってもらい、その原因を探り、なんとか手だてを打たなくてはならない。 自分の認識の矯正(有ると思っていたものがない、とか、逆に無いと思っていたものが実はあった)だけ済むなら良いけど、そうでなく様々な要因が複雑にからみあって目の前に存在しているのが、あなたの直面している現実だと悟り、全力で、何か一つだけに頼り切りというのでなく総力戦で人生の問題解決に挑んでください。 (03/11/02 ひとまずこれにて完。) |